めまい

めまいとは

めまいとは

めまいとは視界がグルグル回転するような感覚で、ふわふわしたり頭がぼうっとしたりといった症状が起きます。短時間で症状はおさまりますが、めまいの種類によっては数日〜数ヶ月の長期にわたって症状が続くこともあります。 めまいは年齢に関わらず発生する症状ですが、年齢が上がるにつれて起こりやすくなります。たいていは時間の経過とともに落ち着きますが、めまい以外の症状も見られる場合は深刻な病気が隠れている可能性もあります。 めまいが治まらず、手のしびれやろれつが回らないなどの症状もみられる場合は脳の病気の可能性があるため、早急に医療機関を受診しましょう。

めまいの主な症状

めまいにもさまざまな症状がありますが、主には以下の3つの種類に分かれます。
  • 回転性めまい
  • 動揺性めまい
  • 浮動性めまい
これらの他に、立ち上がった際に起きる立ちくらみ、耳鳴りや頭痛、吐き気を伴うなどもめまいの症状にあります。これらのめまいに関して詳しく見ていきましょう。

回転性めまい

自分自身や周りがグルグル回っているような感覚で、主に内耳性の疾患が原因で起こります。

動揺性めまい

回転する感覚はありませんが、体がグラグラ揺れる感覚のめまいです。

浮動性めまい

ふわふわした感覚で、自分が浮いているように錯覚するタイプのめまいです。

めまいの原因

めまいは耳の奥にある内耳や脳の異常が原因で起こるとされています。めまいの起こる疾患には以下のようなものがあります。
  • 良性発作性頭位めまい
  • メニエール病
  • 前庭神経炎
  • 内耳炎
  • 脳血管障害
  • その他

良性発作性頭位めまい

起き上がったり振り向いたりしたときに、回転するようなめまいが起こるのが特徴です。 吐き気や嘔吐も伴うこともありますが、頭の位置を変えずに安静にしていれば症状は改善します。めまいの時間は1分程度と短く、聴覚にも異常はありません。

メニエール病

内耳の病気で、回転性の激しいめまいが起こります。耳鳴りや難聴、耳が詰まったような感覚があり、症状も20分〜2時間程度と長く続きます。

前庭神経炎

耳から脳に続く前庭神経がウィルス感染などの原因で炎症を起こしている状態です。強い回転性のめまいで吐き気や嘔吐も伴いますが、難聴や耳鳴りといった症状はありません。症状は1〜3日程度続きます。

内耳炎

内耳の細菌感染症で、難聴を伴う激しい回転性のめまいと耳鳴りが起こります。他にも吐き気や嘔吐、痛みや発熱といった症状もみられます。

脳血管障害

特に注意が必要なめまいで、脳の血管が詰まる脳梗塞、血管が破れてしまう脳出血などが原因で起こります。めまいの他に、激しい頭痛を伴い、ろれつが回らない、物が二重に見える、顔面麻痺などの症状がある場合は脳血管障害の可能性があるので、早急に医療機関を受診しましょう。

その他

高血圧や低血圧、貧血が原因で、立ちくらみなどの症状が現れます。自律神経失調症や更年期障害でもめまいが起こり、動悸や息切れも伴うことがあります。

めまいの治療

めまいの治療は、原因となっている疾患の治療に合わせておこないます。メニエール病、内耳炎、前庭神経炎といった内耳性のめまいには、メクリジンなどの抗ヒスタミン薬、またはベンゾジアゼピン系薬の薬物療法で症状の改善が期待できます。 良性発作性頭位めまいは、頭を色々な位置に動かしていくエプリー法という治療を行うことで症状が改善します。内耳性のめまいならば、耳鼻咽喉科を受診するのが一般的ですが、原因が分からない場合はかかりつけの病院か内科の受診がおすすめです。
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初診に適した診療科目
内科 
石井 浩統

この記事の監修

メディカルクリニックパレ水天宮前 代表
石井 浩統

略歴

2005年3月 福井大学卒業
2005年4月 福井県済生会病院 臨床研修医
2007年4月 福井県済生会病院 外科医員
2010年1月 福井県済生会病院 外科医長
2011年4月 日本医科大学付属病院高度救命救急センター 助教・医員
2024年4月 メディカルクリニックパレ水天宮前開院