頭痛

頭痛とは

頭痛とは

頭痛とは、頭部の一部分または頭部全体に感じる痛みの総称です。頭痛の種類や原因は人によって異なり、頭痛薬の服用でもおさまらない場合は、頭部の外傷や脳の疾患が原因の可能性もあります。頭部の外傷や脳血管障害は放置すると命の危険にもつながるので、以下の場合は早急に医療機関を受診しましょう。

  • 頭痛薬を服用しても症状が改善しない
  • ろれつが周らず手足に力が入らない
  • 今までに経験した事のない頭痛が続く

頭痛の主な症状

頭痛の主な症状は、その原因や種類によって異なります。

片頭痛

心臓の拍動に連動して頭がズキズキと痛むのが特徴です。こめかみから目のあたりが痛み、吐き気を伴うこともあります。人によっては光や音、匂いに過敏になり、それらが引き金になって症状が悪化することもあります。

緊張型頭痛

頭全体が締め付けられるような痛みが特徴です。肩こりや眼精疲労を伴うことが多く、頭や首の筋肉が緊張することで痛みが起こります。ストレスや睡眠障害が引き金となるケースも少なくありません。

群発頭痛

決まった時間に起こることが多く、こめかみから目の周囲に激しい痛みがあるのが特徴です。拍動性の痛みで、30分から1時間程度の短時間で消失します。

薬物乱用頭痛

頭痛薬を飲み過ぎることで効果が薄くなっていき、逆に頭痛を引き起こしてしまう場合があります。起床時に頭痛症状が起こりやすく、痛みの場所と性質は人によって異なります。

外的要因による頭痛

頭部の外傷または脳血管障害などによる頭痛です。別の疾患によるものなので、疾患がある限り痛みも断続的に続きます。

頭痛の原因

頭痛は発症原因によって大きく以下の2つに分類されています。
  • 一次性頭痛:他の病気が原因によるものではない頭痛
  • 二次性頭痛:別の病気や原因によって引き起こされる頭痛
一次性頭痛の原因としては、ストレスや悪い姿勢、ホルモンバランスの乱れ、気圧の変化、睡眠不足などがあげられます。片頭痛に関しては原因がはっきり分かっていませんが、アルコールの摂取などで頭部の血管が広がり炎症を起こすことで痛みが発生するといわれています。薬物乱用頭痛の原因は頭痛薬の飲みすぎによるものです。「頭痛の診療ガイドライン2021」では一般的な頭痛薬を1ヶ月で10日以上服用している場合、使用過多に該当するとされています。 二次性頭痛の原因としては、頭部の外傷や脳卒中などの脳血管障害、感染症、目や耳、鼻、口腔内の異常によるものなどさまざまです。

頭痛の治療

頭痛の治療において、一次性頭痛は症状の改善が治療目的となり、二次性頭痛で原因となっている疾患を治療することになります。一次性頭痛の治療法には、薬物療法と非薬物療法があります。

薬物療法

症状を改善するためにアセトアミノフェンや非ステロイド性抗炎症薬などの鎮痛剤を使用します。緊張型頭痛では筋弛緩剤や抗不安薬、片頭痛と群発頭痛にはトリプタン製剤が使用されます。薬物乱用頭痛の患者さんには、服用している頭痛薬の使用を中止、または徐々に減らすなどをして経過を観察しながら治療をおこないます。

非薬物療法

緊張型頭痛は睡眠不足やストレスが原因で起こることが多いため、生活習慣の見直しによって改善することが期待できます。ストレッチやマッサージ、十分な睡眠をとるなど規則正しい生活を心がけることで頭痛の予防や改善につながるでしょう。 ここまで頭痛の原因や症状などについて解説しました。
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内科 
石井 浩統

この記事の監修

メディカルクリニックパレ水天宮前 代表
石井 浩統

略歴

2005年3月 福井大学卒業
2005年4月 福井県済生会病院 臨床研修医
2007年4月 福井県済生会病院 外科医員
2010年1月 福井県済生会病院 外科医長
2011年4月 日本医科大学付属病院高度救命救急センター 助教・医員
2024年4月 メディカルクリニックパレ水天宮前開院