高血圧
高血圧とは

高血圧とは、その名の通り、血圧が高い状態のことをいいます。具体的には、血圧の上が140以上、または下が90以上になると高血圧とよばれる状態です。高血圧を放置すると、心筋梗塞や脳卒中といった多くの疾病を引き起こすリスクが高まります。そのため、高血圧の場合は、合併症の有無を調べることも重要です。なお、日本では、全体として約4,300万人いると推定されており、3人に1人が高血圧ともいわれています。
高血圧の主な症状
高血圧は、ほとんど自覚症状がありません。しかしながら、血圧が高い状態が長期にわたると、心臓や脳、腎臓の血管に負担がかかり動脈硬化が進行し、虚血性心疾患や脳卒中、腎不全といった病気を引き起こすなど、健康へ重大な影響を及ぼす可能性があります。サイレントキラーとも呼ばれる高血圧は、上記で述べたような症状を引き起こす可能性があるため、放置することは望ましくありません。では、どのような原因で高血圧になってしまうのか次章でみていきましょう。
高血圧の原因
血圧を上げる要因としては、主に次のようなものが挙げられます。- 塩分の摂りすぎ
- 飲酒
- 喫煙
- 肥満
- 運動不足
- ストレス
- 睡眠時無呼吸
- 急激な温度差
高血圧の治療
軽度の高血圧であれば、生活習慣の見直しで症状改善にアプローチします。ただし、生活習慣の改善を図っても血圧が十分に下がらない場合には、降圧剤などの薬によって血圧を降下させることとなります。生活習慣の改善
生活習慣改善において、食事は減塩と栄養バランスを意識し、過食に注意します。なお、アルコールやカフェイン含有飲料を摂りすぎることがないよう気を配りましょう。体重については、BMIが25を超えないように注意が必要です。また、楽しみながら取り組める適度な有酸素運動を行い、体を動かすほか、ストレスをためないように気を付けて、睡眠時間をしっかり確保することも意識しましょう。まずは、薬剤以外の対策を講じることになりますが、高血圧が中等症から重症であったり、高度肥満があったりすると、急な運動療法などはかえって危険な場合もあります。生活習慣を改善するだけであれば自分で何とかできると侮らず、必要に応じて医師と相談しながら取り組んでください。
薬剤による治療
中等症から重症の高血圧や、生活習慣を改善しても血圧が低下しない場合には、血圧を下げる降圧剤を用いた治療を実施します。降圧剤は医師によって処方されますが、多くの種類があり、どれがよいか、どのように服用すべきかなどは状況によって異なるため、担当の医師による判断を仰ぎましょう。内服を開始したら、ふらつきやむくみ、倦怠感や臓器障害といった副作用が出現しないかどうか、定期的にチェックすることも重要です。また、急激な血圧低下はふらつきや臓器障害を引き起こす可能性もあることから、徐々に降圧しなければなりません。薬が効きすぎて急激に血圧が低下することを避けるため、治療開始後はこまめに薬剤を調節する必要があります。なお、血圧の目標値も、年齢や合併症によって異なります。
服薬を開始しても、生活習慣には気を配り適度な運動を取り入れるほか、食塩の取りすぎや肥満に気をつけて高血圧の改善に取り組んでみてください。
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この記事の監修
メディカルクリニックパレ水天宮前 代表
石井 浩統
略歴
2005年3月 福井大学卒業
2005年4月 福井県済生会病院 臨床研修医
2007年4月 福井県済生会病院 外科医員
2010年1月 福井県済生会病院 外科医長
2011年4月 日本医科大学付属病院高度救命救急センター 助教・医員
2024年4月 メディカルクリニックパレ水天宮前開院